空手の練習や組手の試合で拳や手首を痛めてしまったという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?
ケガを防ぐためにも、また突きの威力を高めるためにも、拳を鍛えることは大切です。
この記事では、拳の鍛え方を詳しくみていきます。
では、参ります!
※これらのトレーニングは自己責任でお願いします。
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Contents
強い拳を作るトレーニングの前に
拳を鍛えようとして、いきなり拳立てふせをしたり、サンドバッグや巻き藁を叩いたりしていませんか?
実際にトレーニングする前に
拳の握り方
力の入れ方
手首の角度
これらを確認しておきましょう。
拳の握り方
空手を習っている人なら拳の握り方は大丈夫だと思いますが、一応確認しておきましょう。
拳はパーで開いた状態から、小指→薬指→中指→人差し指の順に握っていきますね。
手相の生命線ってわかりますよね。
その位置にそれぞれの指先が来るように握ります。
そして最後に親指で人差し指と中指をロックします。
まさか、親指を手の中に握り込んだりはしていませんよね?
この握り方で突きをすると、親指のつけ根の関節(MP関節という)を痛めてしまいます。
力の入れ方
さて、正しく拳を握ることができたら、握った拳をできるだけ固くしてみましょう。
拳を固くしようと思った時、どの指に力が入りました?
ここで、人差し指、中指に力を入れてしまった人、、、不正解です。
握った拳を固めるには、薬指と小指に力を入れて締めるのがポイントです。
手首の角度
突きをして手首を痛める人がいますが、これは手首の角度が良くないからです。
突きをするときに、相手に当てる(実際は寸止めですが)手の場所は、人差し指・中指と手の甲をつなぐ関節の盛り上がったところですよね。
いわゆる「拳ダコ」ができる部分です(人差し指と中指のMP関節です)。
余談ですが、フルコン空手の創始者である大山倍達氏はこの部分をハンマーで殴って鍛えたとか・・・
やることが規格外ですね・・・
で、この関節の部分で突きをしようとするあまり、手首の角度が下になってしまう人がいます。
手首が下になったり、上になっていたりすると、当然突いたときに手首への衝撃が大きくなってしまいます。
突きの衝撃は肘から肩に抜けるように、手首をまっすぐにして突く意識を持ちましょう。
さて、ここまでで、拳の握り方、力の入れ方、手首の角度を確認しました。
この状態で拳を作って、人差し指と中指のMP関節(拳ダコができるところ)で突くようにします。
空手の上級者の突きには、体を突き抜けるような衝撃がありますが、それはこのMP関節という点に力を集中しているからです。
素人は点の意識を持たずに、指の面で突いていたりします。
力は一点に集中したほうが相手に与える衝撃は大きくなります。
では、具体的に拳を鍛える方法をみていきましょう。
拳を鍛えるトレーニング法
そもそも拳を鍛えるってどういうことなのでしょうか?
ここでいう拳を鍛えるとは、パンチ力をつけるということではなく、こぶしを硬くするということです。
こぶしを硬くするというのは、つまりこぶしの骨を硬くするというこになりますが、骨ってトレーニングで硬くできるのでしょうか?
答えはイエス!
宇宙飛行士が長期間宇宙に滞在していて、地球に帰ってきたときまともに立てないことがあるじゃないですか。
あれは、宇宙空間で骨がもろくなったからです。
無重力で骨に負荷がかからないから弱くなるそうです。
逆にいうと、骨にも負荷をかけてあげると硬くなるということですね。
そうすると、こぶしの骨に負荷をかけてあげれば、拳は硬くなりそうです。
だから、サンドバッグを叩くのも、壁を叩くのも、拳立て伏せをするのも拳を硬くするのに効果がありそうです。
では、多くの格闘家がやっている拳の鍛え方を紹介します。
拳立て伏せ
拳立て伏せは拳を鍛えるというよりは、前腕、大胸筋、手首を鍛えるトレーニングなのですが、拳の表面を強くする効果もあるので、多くの空手家が取り組むメニューです。
拳立て伏せで拳を鍛えたい場合は、床にどのように拳をつくかがポイントです。
拳の置き方を間違えると、鍛えたいところが鍛えられません。
拳を強くする拳立て伏せがわかりやすい動画を紹介します。
巻き藁叩き
空手とこれをイメージする人も多いのではないでしょうか。
巻き藁叩き!
最初のうちは痛くて、ろくに叩けないでしょう。
それを決して無理しないで、少しずつ慣らしていきます。
短期間で効果を挙げることは無理ですね。
継続してコツコツやるのが大切です。
昔は木に藁をまきつけて叩いていましたが、今はこんな便利なものがあります。
上級者になるとこんな風に使うんですね。
サンドバッグ叩き・壁叩き
サンドバッグを叩くのも、壁を叩くのも、骨に負荷を与えるためですから、巻き藁を叩くときと要領は同じです。
最初は軽くたたくことから始めて、徐々に強く。
無理に痛いのを我慢して修行のようにやる必要はありません。
負荷を感じる程度の強さで十分です。
やっているうちに、自然と耐えられる負荷の大きさが大きくなっていきます。
しかし、伝統派空手で寸止めルールの場合、拳を鍛える必要はないのかもしれませんが・・・